月刊・教室だより
名物先生によるリレー連載(毎月20日更新)
【連載第204回】
すばらしい数学者たち
先日、部屋の片付けをしていると、数十年前に買った本が出てきました。好んで読書をする方ではないので、持っている数少ない本の一冊ですが、久しぶりに読み返してみると当時も今も楽しく読める本でした。「すばらしい数学者たち」というタイトルで、多くの数学者の見つけた定理やその人の逸話などが書かれています。今回はその中の何人かを紹介したいと思います。
~ピタゴラス~
「直角三角形の斜辺(長さが最大の辺)の長さをcとし、残りの2辺の長さをa,bとするとa²+b²=c²が成り立つ」という中学三年生で学習する「三平方の定理」を発見した数学者です。彼の名前から「ピタゴラスの定理」とも呼ばれているのは有名ですが、この定理は寺院などにある敷石のような形をみて発見したという逸話があります。実はそれ以外にも自然数に関する様々な性質などを見つけており、そうあったものが紹介されています。
~フェルマー~
「nを3以上の整数とするとき、aⁿ+bⁿ=cⁿをみたす自然数(a,b,c)の組は存在しない」という定理を発見した数学者で、この定理は「フェルマーの最終定理」と呼ばれています。この定理は彼の書物の余白に書かれており、続けて「この余白はその証明を書くにはせますぎる」と書き残してその後どこにも証明を書かずに亡くなってしまいました。この本では、今でも謎とされている証明と書かれていますが、実は今から20年程に証明されています。それ以外にも高校生で学習する微分法の発見者なのではないかといったことも書かれています。
~ニュートン~
高校生の物理で学習する万有引力や運動方程式を発見した〝超〝が付く程の有名な学者ですよね。「リンゴが木から落下するのをみて発見した」というのが引力の話で有名ですが、本当は「リンゴは木から落下するのに、なぜ月は落下しないのだろう?」という疑問から発見したというのをご存知でしょうか?ただこれも諸説ある中の一つらしいです。他の説では、「最初は引力を見つけた経緯をきちんと説明していたけど、だんだん説明が面倒になって途中からリンゴが落下するのを見て思いついたと言うようになった」と書いてあります。なかなか面白い逸話ですね。ちなみにニュートンは高校で学習する微分・積分を作り上げた数学者としても〝超〝有名です。
他にも数多くの有名な数学者がこの本には出てきます。機会があれば、また紹介したいと思います。
相原先生 |