月刊・教室だより

名物先生によるリレー連載(毎月20日更新)

【連載第222回】

昔と今

 先日、デパートで買い物をしていると、来年度入学する小学1年生のランドセルの売り場を見つけました。見てみると水色やピンク、紫などカラフルなランドセルが多く売られていました。私の時代は男子は黒、女子は赤のランドセルが定番で他の色を持っている人は最初はいませんでした。五年生の時に自分のクラスに転校してきた子が緑色のランドセルを持っていて、当時はみんなで物珍しそうに見ていたのですが、今ではごく普通の色として売られているんですね。ランドセルの大きさも昔に比べて一回りぐらい大きくなっていました。昔よりも教科書などが大きくなっていたりするので、それに対応できるサイズになったのかもしれないですね。自分の小学生の頃と比べて様々な事が変わっている事に関心しました。
 日頃、生徒に自分の学生時代の話をすることがありますが、時々「?」といった反応をされることがあります。先日は「緊急連絡網」のことを話していたら、何故そのようなものが存在したのか不思議そうな顔をしていました。昔は連絡手段が電話しかなかったので、雨で運動会や遠足が中止になったり、雪で学校が休校になったりする時には先生から数人の生徒に連絡があり、それを連絡網にそって自分の次の人に電話連絡しました。そのため、クラス全員の家の電話番号はみんな知っていたのですが、今はそういったものは存在せず、親しい人以外は知らないという子がほとんどでした。ちなみに私の中学校では年度の始めに全員の先生と全校生徒の住所・連絡先が冊子になって配布されていました。今考えると、すごく情報がオープンな時代だったんですね。他にも家庭訪問がなくなったり、夏休みのプールが期間限定で行われていたりと自分の時代と変わった事がいくつもあり、話を聞くたびにつくづく時代は変わったなぁと関心させられます。思えば、自分が小学生の頃も、「先生達の時代と違う」という話を聞いたことがありました。これから10年、20年経つと今よりもさらに変わっていくことがいくつもあるんでしょうね。

 

相原先生