月刊・教室だより
名物先生によるリレー連載(毎月20日更新)
【連載第208回】
アンティーク
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このところ、使えるアンティーク(骨董品)、ブロカント(古道具)に興味が出て、少しずつ家にお迎えしています。歴史を経た手作りの品々に囲まれていると、感覚が生き生きと研ぎ澄まされてくるのを感じます。私は主に青梅のmansikkaさんで購入しています。ここは場所的には少し辺鄙なところで、車がすれ違えない畦道のようなところを通った先の川沿いにありますが、扉を開けたとたん、そこは別世界です(写真1)。 空間感覚が鋭敏で、行くたびに配置も品も一新されています。車じゃないと行くのは大変ですが、興味のある方は是非一度訪れることをお勧めします。
オーナーの濱田さんは、本当に洗練された美意識と鋭い鑑識眼をおもちの方で、実際にお会いしても純粋で透明な目をしておられます。映像作品を創るデジタル技術もおもちで、音楽活動もしていらっしゃいます。彼とは仲良くなって、家にも遊びに来てくださいます。フランス、イギリス、インドなどでの買い付けの話などを伺えて、興味が尽きません。
彼は長らく福生の米軍住宅で暮らしておられましたが、数カ月前に取り壊しになるということで、最後の機会とお宅にうかがいました。まるでギャラリーのようで、どうやって普段暮らしているんだ、という感じでした(写真2)。
以下は、家にやってきてくれた品々の写真です。
(写真3)ロレーヌチェア。文字通りロレーヌ地方のチェアで、背が額縁のように抜けていて、独特の美しさをあります。
(写真4)ノルマンディー地方の三本脚の台。かえってプリミティブな迫力を感じます。
(写真5)食器等の飾り棚として使っていますが、反対側に折ると、フォルムのすばらしい椅子になります。
(写真6)燭台。蝋燭の燃焼に応じて、螺旋状に台を上下させることのできる仕掛けになっている、珍しいものです。
(写真7)ロッキングチェア。濱田さんがご自分で使っておられたものを譲り受けました。典型的なフォルムをしています。
(写真8)コラボされていた青山のはいいろオオカミという店の西別府さんの作品。外枠はアンティークで、光の当たる内部に昔の聖書と地衣類の植物が配されています。復活の物語を感じさせます。
(写真9)コラボされていたartique 0さんの作品。ペンダントライトに1930年代イギリスの羊のメタルフィギュリンが配されています。斜めに光が当たるところが特徴です。
(写真10)コラボされていたPiENi K TAさんの作品。家では実際にパン屑を集めるのに使っています。
塾長先生 |