教室だより133
専任講師陣によるエッセイ(毎月20日更新)
【連載第133回】
毎日が遊び日和
子供の頃、友達と一番何をして遊びましたか。世代によって答えは違ってくるでしょう。私が小学生の頃は「とおりゃんせ」「かごめかごめ」「はないちもんめ」などはまだまだ現役で、あのメロディーをどこでも聞くことが出来ました。とりあえず大きな声で歌を歌ってテンションを上げていく遊びだったので、ルール自体は何でもよかった気がします。「はないちもんめ」はともかく「とおりゃんせ」「かごめかごめ」の暗いメロディーでなぜ気分が盛り上がったのか謎です。
また、見つかってはダメ系の遊びも数多くありました。「だるまさんが転んだ」「かくれんぼ」「鬼ごっこ」「缶けり」「泥警・警泥」などです。こちらは戦略性がぐっと高まるので、各自の個性が表れ始めます。「計画性のある子」「ずるがしこい子」「じっと動かない我慢強い子」「大胆な作戦を実行する子」「忘れさられる子」「すぐ飽きてほかの遊びをやりたがる子」。あなた自身、あなたの友達にもこんなタイプいませんでしたか。私の小学校では「Sけん」と呼ばれる陣取り合戦が流行っていました。戦略プラス体力が必要で、3回戦ぐらいやるともうへとへとで、ひざやひじから血を流している子もちらほら。当時、運動場や公園のいたるところに大きなアルファベットのSの字が書かれていました。
このような体一つあれば成立する遊びのほかに、道具を使う遊びも流行っていました。「メンコ」「ビー玉」「ベーゴマ」「けん玉」「ヨーヨー」が代表格です。多くの場合、勝てば相手のアイテムをもらえるという特約ルールがつきものだったので、戦利品を得ることだけを楽しみにするトロフィーコレクター(いやな奴)が必ず登場するのもお約束。私達はお互いのアイテムを奪い合うことより秘密基地にアイテムを隠すことをもっぱら楽しんでいました。メンコやビー玉だけでなくビール瓶の王冠やスーパーボール果てはスライムまでいろいろなものであふれかえっていました。
テレビゲームが登場して以来、子供が外で遊ぶ時間は減ってきましたが、今でも学校帰りに「グリコ・パイナップル・チョコレート」や「石けり(雪の降った翌日は氷けり)」をしている子供を見ると、自分も昔やっていたことを懐かしく思い出します。皆さんの学校ではどんな遊びが流行っているでしょうか。
小杉先生 |