月刊・教室だより
名物先生によるリレー連載(毎月20日更新)
【連載第189回】
ムダではない無駄話
今月、塾のホームページを大幅にリニューアルし、ホームページの管理をお任せしている萩原先生と相談して、「みなさんの声」というコーナーを新たに設けることにしました。その際に、過去の合格体験記や口コミを15年以上前まで遡って読み直して気づいたのは、「授業中に先生が話してくれた雑談が面白かった・タメになった」という内容の多さです。
「授業の最中にしてくれる先生たちの人生経験の話や哲学的な話はとてもためになりました」
「授業の合間には私が興味をもつようなお話を先生がしてくださり、ますます授業に集中することができました。」
「この塾の最大の特徴は板書からだけではなく、先生との会話からも多くの知識を得られることです。」
「授業中の雑談が僕は好きで、特に宮地先生の学生時代の話と、塾長と生徒とのやりとりが面白かったです。」
「この塾の先生方は自分自身の指導する教科以外にも知識が多岐に渡り、授業の中でも興味深い雑学を披露してくれます。」
「日々の授業の合間に聞かせていただいたユーモア溢れるお話は今でもとても良い思い出です。」
「単に学力をあげるだけではなく、世界中の素晴らしい書籍、胸踊る歴史や科学、何より学び続けることの楽しさ、世界は楽しい知りたいことに満ちていることを教えてもらいました。」―などなど。
今思うと、若いころは、今よりも授業中に雑談の時間が多かった気がします。自分の授業は年々シェイプアップされており、無駄を削った結果、20年前には教えるのに50回はかかっていた内容を40回ほどで教えられるようになっているのですが、削ぎ落した中には、「ムダではない無駄話」も含まれていたのではないか、と反省するに至りました。若いころには目を輝かせて話していたのに、今は少し遠慮してしまっているのではないかと。
授業内容から派生した雑学的な話や発展的な話はもちろんのこと、自分が心から感動したことや、過去の体験から学んだことなど、本当に生徒に伝えておきたい話や知ってもらいたいことはたくさんあります。
生徒の人生の糧になることを期待して、「ムダではない無駄話」を今以上に積極的にしていこうと改めて思いました。
宮地先生 |