月刊・教室だより
名物先生によるリレー連載(毎月20日更新)
【連載第194回】
肉野菜炒めができたよ
私は普段プレーパークなどで小さな子どもと接することが多く、いろいろな親子の会話を耳にします。また自分自身の子どもとの体験・反省もあります。そのような中でふと、このような場面が浮かびました。
お母さんが家族の晩御飯に肉野菜炒めを作り、子どもにお皿に盛りつけておいてと言いました。初めてそのようなことを頼まれた、例えば小学校2年生の子どものことを考えてみます。子どもは初めてのことなので、かなり緊張して、
パターン①
「この料理が入りきる大きさの器はどれかな?それともめいめいに盛り付ける?食べやすさ、おいしそうに見えるというのも大事だな。普段お母さんはどれに盛り付けていたっけ?いろいろ思い出してみよう。それか、いっそのこといつもと違う感じもいいかも。」
と頭をひねる子がいるかもしれません。一方、
パターン②
「ふさわしくない器に盛り付けてしまって、あとでお母さんに「あーあ」、「これじゃないのに」と言われたらいやだな。間違ったもの選びたくないな。正解はどれかな?お母さんの思ってたのと違ったら、もしかしたら、「普段ちゃんと見てないからダメなんでしょ」、「お手伝いしないからこうなるのよ」と、連続攻撃にさらされるかも。やりたくないなあ。」
と考える子もいるのでは?
この2つ、頭の使いどころが全然違います。明らかに、パターン①の子どもの方が今現在を幸せに生きられているのではないでしょうか。
高橋先生 |