月刊・教室だより

名物先生によるリレー連載(毎月20日更新)

【連載第203回】

入学おめでとうございます

 小学生の理科授業で印象に残った3人について書いてみたいなと思います。5年生のころから理科授業に参加し今年見事に志望校に入学しました。
 彼らが印象的だったのは合格を勝ち取る過程で確かな進化を遂げていったというところにあります。初めて出会ったときは騒がしいクラスを受け持ったなという印象でした。授業そっちのけでおしゃべりをするは、突然奇声を発するはとにぎやかなクラスでした。彼らがどうやって栄冠を勝ち得たかを紹介していきます。

1.理科が得意でなくても補う工夫をした、理科は生物地学系と化学物理系とに分類されます。後者については算数を苦手とする子には苦行でしかありません。授業では繰り返してこや電流の問題を解いてもらい最初に戻って最低限度の実力をつけてもらいました。それでも前者では得意の子もいて実力をつけていました。不完全変態をする昆虫を覚えるのにだじゃれを使ってかっとばせぶりっこで覚えていました。これはカマキリトンボバッタセミゴキブリコオロギを記憶するのに使います。

2.かなり自由に過ごしていた。授業前はホワイトボードにお絵かきしたり、遅刻しそうな子に窓から声掛けをしていました。私の登壇前にかくれんぼをする子もいました。まるで学校の休み時間のようです。黙って授業を受けられないというのも短所ばかりではないのですね。

3.子供と保護者がタッグを組んで過去問の消化につとめていた。試験が近づく冬期講習のころからそれぞれの志望校の過去問に取り組んでいました。解説を読んで理解してから進む子や、解いてきた問題をその場で採点して弱点を発見し克服していきました。

4.習い事も熱心に続けていた。野球など受験を理由に止めることなく両立させていました。

 まだまだ以下きたいことがありますが今回はここまでにします。いろいろ書いてきましたが楽しみながら栄冠を勝ち取った彼らにエールを送りたいと思います。

藤田先生