塾長先生の部屋(バックナンバー2)
■シュタイナー教育書紹介
ルドルフ・シュタイナーの理念に基づいて設立、運営されているヴァルドルフ学校は、現在世界各国に850校以上存在しており、日本でも近年ようやく実践の緒についたところです。『モモ』や『ネヴァー・エンディング・ストーリー』などの著書で有名なミヒャエル・エンデもヴァルドルフ学校に在籍していたことは、よく知られていると思います。
こうした流れのなかで、シュタイナー教育についてお知りになりたい方もとみに増えてきています。しかしながら一方で、シュタイナー教育にかんして日本語で読める書籍はすでにゆうに100冊以上出版されていますので、逆にどれから手をつけたらよいのか分からない、という声も聞かれます。特にシュタイナー自身の著作、講演はどれも見過ごすわけにはいかないのですが、そうした声にお応えして、とりあえず入門に適しているのではないかと思われる関連書籍をいくつか紹介させていただきたいと思います。
『月刊クーヨン 7月号増刊 シュタイナーの子育て』(2007年7月10日発行)
たくさんの方々が、シュタイナー教育について分かりやすく紹介しています。ビジュアルも豊富ですので、全体的なイメージがつかみやすいのではないでしょうか。
『世界のシュタイナー学校はいま・・・・』(平凡社)
文字通り、世界のシュタイナー学校(ヴァルドルフ学校)の現状について、豊富な写真つきで紹介されています。
『シュタイナー教育ハンドブック』(西川隆範・編訳、風濤社)
各学年の指導の要点を、教科ごとに整理して、シュタイナーの講義録から抄訳したものです。各教科の具体的な内容が分かります。
『シュタイナー教育小辞典 子ども編』(西川隆範・編訳、イザラ書房)
シュタイナー教育のABCについて、シュタイナーの講義、著作から抄訳されています。少し踏み込んだ内容です。巻末の付録も役に立ちます。
『教育の根底を支える精神的心意的な諸力』(ルドルフ・シュタイナー講演)( 新田義之・訳、人智学出版)
シュタイナー自身の講義録に取り組んでみたい方には、基本的なものとして最初にお勧めできるものです。ただ入手しにくいかもしれません。通称オックスフォード講演。
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